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 コーヒーブレイク 「いまい」  

 昭和60年(1985)12月20日、千川通り沿いに開店以来20年間、窓越しに武蔵生の行き帰りを眺めてこられた。
 先生を囲み、談論風発した風景は現在ほとんど見られなくなったと今井さんご夫婦はかつての熱気を懐かしむ。しかし、社会人になってからも、子供さんや奥さん連れで訪ねてくれる卒業生がおり、それこそ「一期一会」の機会と想い出をもたらしてくれる商いなのだと改めて思い直しておりますとのこと。
 テーブル、椅子、カウンターは旭川の匠工芸社の特注品で、静かにクラシックが流れ、上質な雰囲気を醸し出している。ご夫婦が丁寧に入れるコーヒーは香りも味も申し分のないものであり、奥さん手作りチーズケーキは絶品。各種野菜の詰まったオムレツは自炊学生の栄養を考えた特製健康食である。
 真向かいの武蔵倶楽部の左側に辛夷(こぶし)の木があり、今年も小柄な白い花をつけてくれた。山小屋風の同窓会館建設が始まったころ、欅の大木に囲まれた辛夷の細木は伐採される運命にあったが、今井さん夫婦の残してほしいという熱意で免れた。今井さんの話に感動した同窓生から次のようなエッセイが寄せられた。

「いまい」のご夫妻

 


 「私はこぶし」

  私は、こぶしの老木です。年はまあ人間でいうなら、そろそろ年金をもらえる位でしょうか。今は、花を咲かせ、若葉を出し終えて一息ついているところです。
 武蔵学園の北東にあって、同窓会事務局のある武蔵倶楽部に添う様にたっています。同窓会館建設の折、切ってしまおうという事になり、私の寿命もこれまでか、と諦めたのですが、地元の住民の方々のご好意で、今もこうして生きております。
 皆さんには、けなげ、凛々しいとかお褒めの言葉を頂き嬉しい限りです。今度武蔵に来た折には、どうぞ逢いに来て下さい。 (S・Y 記)

こぶしの花