このサイトは、武蔵大学同窓会の旧サイト (〜2018年11月まで)です。
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■若手3落語家・講談師座談会
【会長】もし武蔵の後輩が「この道に進みたい」と言って来たら勧めますか? |
【好の助】僕は「やめた方がいい」って言っちゃいますね。
【松之丞】えっ?それはどうしてですか?
【好の助】ライバルが増えるし、収入が減るから(笑)・・・実際のところ、軽い気持ちでは困りますね。覚悟が必要だと思います。
【松之丞】講談師は絶対数が少ないので、勧めたいとは思いますが、やる気次第ですね。中途半端な気持ちで結局辞められたのでは多くの人が無駄な時間を過ごすことになります。
【貞鏡】女性にとって色々と可能性のある仕事だと思うので、是非どんどん入って来てほしいと思います。
【会長】私は落語・講談の大ファンでよく寄席には出かけるし、飛行機に乗れば必ず落語の番組を聞いています。私のような年代は結構ファンが多いと思いますよ。同窓生の皆さんにも是非貴方々の活躍する姿を見てもらいたいですね。
【好の助】先ずは高座にお出かけ頂けるとありがたいですね。それにしても貞鏡さんの会には30代、40代の独身男性がたくさん詰めかけるんですよ。
【貞鏡】お蔭様で。ただ、結婚なさるとぱったりお見えにならなくなりますが。
【松之丞】最近若いお客様が増えてますね。
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【司会】先ほど講談師には女性が多い一方、女性落語家は極めて少ないとお伺いしましたが、何か弊害でもあるんでしょうか? |
【松之丞】やはり女性が男性を演じるというのは難しいんじゃないでしょうか。ネタにしても男性目線ですしね。その点、講談師は女性でも全く違和感がないですね。寧ろ女性のものではないかと思えるくらいです。
【会長】最近漫才を見ていると関西が主流のように思えますが、落語・講談は如何ですか。
【好の助】絶対数は東京の方が圧倒的に多いですね。ただ東京の芸人が上方化してきているというか、客に迎合するようなところが目につきますね。
【松之丞】妙に笑いを取ろうとする傾向はあります。昔は寧ろ嫌がられたんですがね。
【司会】時には枕ばかりの方もいますよね。
【好の助】昔は枕なんかなくてもいい、くらいの気概があったようですね。
【松之丞】お客さんも変わって来たのだと思います。「まずは笑いたいんだ」と。
【会長】古典と新作という点では如何?
【松之丞】私は両方やっていますし、これからもそうしたいと思っています。
【好の助】古典で充分楽しめているので特に新作をとは余り考えていません。新作は枕の部分でもできますので。
【貞鏡】私はどちらもやってみたいですね。先ずは古典をしっかり勉強して、将来は新作にもチャレンジしたいと思っています。
【松之丞】ところで、古典でも落ちは自由に変えられるんですよ。極端な話、ストーリーだって変えても構わない。それが落語と講談の面白さでもあり、自由なところでもあるわけです。極端にいえば、歴史的事実を無視して結末を変えても構わない。この話は何を伝えたいのかさえ、ぶれなければ、何でもありです。
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【司会】それにしても、落語も講談も一話が長いですよね。どうやって覚えるんですか? |
【好の助】ポイントの部分を押え「こうこうこうだ」と頭に入れていますね。イメージで覚えるって感じでしょうか。
【松之丞】適当にやっているという部分もあるんですが、この適当さがそれぞれの落語家のセンスにも繋がってくるのだと思います。私は一言一句覚えるやり方と、好の助さん流のイメージ記憶法とを併用しています。ただ、一言一句覚えるやり方は時間がかかりますね。イメージだと結構早く覚えられるものです。
【貞鏡】私も「イメージ」ですね。師匠は一言一句派ですが。
【松之丞】まあ、ネタ数が増えるとイメージでないと覚えきれないですね。
【好の助】ところで、講談は出囃子なしで舞台に上がるけど、それってどうなの?
【松之丞】そりゃもう「慣れ」ですよ。講談協会の場合は出囃子はなくてせいぜい時太鼓くらいですが、落語の席に入っている講談師はそれぞれ出囃子を持っていますね。ひとりだけないのも変ですから。
【貞鏡】講談の場合、出囃子どころか最初は拍手もなく、張り扇を叩いて拍手を頂くんですが、昔はその拍手すらなかったんです。というのも「ものの値打ちが分かる前に拍手なんかするものか」ということだったようです。
【好の助】厳しいですねえ。
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