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■オーストラリア招待旅行 同行報告
◆白鳥 優子(26回経営)
ビショップ博美さんから震災に遭った学生をオーストラリアにご招待したいとのお申し出を受けてから、なかなか学生の人選が決まらなかったが、やっと決定したということで、10月6日、同窓会事務室で初めて有馬守君、田辺望さんに会った。二人とも我息子と比べてきちんとしていて、しっかりしていて、武蔵の学生は流石だと思わせてくれた。二人の雰囲気から震災のかけらは何も感じられなかったが、その時の状況、ご両親の住んでいらっしゃる家の話を聞けば、大変な思いをせざるを得ない二人であった。オーストラリアでの経験が楽しくキラキラした学生時代のひとかけらになってくれればと願うばかりであった。軽い気持ちで会長より引率の役目を引き受けたが、ご両親よりも年上の私との三人旅で、二人のお荷物にならないよう頑張らなくてはと心を引き締めた。
年の瀬も迫った12月21日夜、成田を出発し、オーストラリア滞在は正味10日間で31日の大晦日に帰国した。博美さんは、会報55号に寄稿していただいているが、オーストラリア人のアンガスさんと結婚なさって、今はシドニーより160km南のナウラに住み100km離れたアラダラの高校で日本語の先生をなさっている。日本と反対の季節のオーストラリアではこの時期、夏休みで彼らのために、時間や金銭面を割いてくれたのだ。滞在中、日本語の教え子の二人と会うことができて、それぞれが日本語、英語の交流をしてお互いに活きた語学の勉強をすることもできた。ご主人のアンガスさんは、日本語と英語を知っていらっしゃるからこその冗談を真顔で言って度々笑わせてくれた。
オーストラリアは大きい。デカい。ことばは悪いが、「デカい」がぴったりくる。どこに行っても息を飲み込むほど、言葉で表せないほどの大きさだ。ナウラは海よりちょっと川沿いの内陸にあるので、少し高い丘や山に登れば海と川と草原が巨大なキャンパスのように見える。野生のカンガルーやワラビーやオウムやペリカンに出会うこともできたし、動物園ではコアラと写真も撮った。夫妻は一日の休養日もなく、様々なデカいオーストラリアを見せてくれた。この大自然は二人を包み込んで余りあったように感じた。
一方、シドニーは、全く別の人工的なオーストラリアで、オペラハウス、ハーバーブリッジ、歴史的な建物のあるロックスなどを、またキャンベラでは国会議事堂や広大なキャンベラ大学を案内していただいた。また、夏のクリスマスの体験ももう二度とできないことであろう。クリスマスは家族で過ごすもので、イブの夜の町は早々とお店は閉まって、ひっそりしているのは日本とはずいぶん違うようだ。
博美さんと私にとって30才以上年の差のある彼らは、縁あって武蔵大学に入学したからこそ、「校舎のあそこは・・・、あの先生は・・・」というような話ができて、年代を超えた仲間のような絆を結べた。博美さんと私は岡茂男先生のゼミで一緒だったが、武蔵が大好きで武蔵のために力を尽くされた先生が今いらっしゃったら、きっとお喜びになっただろうと思う。
彼らにとってはどんな10日間だっただろう。この10日間の出来事が武蔵に入って良かった、楽しかったと思ってもらえたら私も苦労のし甲斐があったし、大変に嬉しいことだ。
最後に、遠いオーストラリアにいて、日本を、武蔵を思ってくれたアンガスさん、博美さんに、そして黙って出してくれた家族に感謝したい。 |

夏のクリスマス

ハーバーブリッジからシドニー湾を臨む |
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