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■オーストラリア招待旅行 同行報告
◆有馬 守(社会学部メディア社会学科2年)
今回、オーストラリアにご招待いただきましたビショップ博美さん、アンガスさん、学生生活課の方々、同窓会の方々、関係する皆様に、この場をお借りして感謝いたします。ありがとうございました。
約一週間、私が改めて日本や東北を考えるいい機会となりました。というのは今回このお話を伺ったのは、まだ震災から半年もたたない7月で、私としてはまだ心の整理もつかず、いたずらに毎日を過ごしていました。その時には、ただ震災のことから目を背けたいと思っていて、だからこのお話を快諾したのです。しかし、ことが進むにつれ話の骨子が見え始めてくると、オーストラリアにいて今回の災害に対してひどく心痛めておられるOGの方がいらっしゃることを知りました。そして、そのせめてもの気休めになればということで招待くださったことを伺い、私は何も考えずに快諾してしまった自分が恥ずかしく思いました。そして、このような広範囲で起きた未曾有の災害を、自分が知りうる限りの情報を集め、伝えなければいけないと感じるようになりました。その事は震災から逃げてきた自分が自分にやっと向かい合うことができるようになった第一歩となった気がします。
徐々に日程が近づいてくると、震災の情報、その場にいた人たちの心情、そしてこれからを考えると浮かび上がってくるとめどない絶望感を感じるようになっていました。同時に、社会学を学んでいる人間として、これからどのような舵取りをしていくべきか、どのようなことを考えていかなければいけないのかを考えるようになっていきました。そこには、やはり被災者として、事実を伝えることはメディアにできる事だが、問題点や課題点、そこに住む人たちの心を伝えるのが自分に課せられたことであるように感じたからです。
オーストラリアでは、そういった頭でっかちにならず気楽に過ごせるような環境を用意していただいていました。ビショップ夫妻は、日本とはスケールが違う自然を自分たちが存分に満喫できるようにプランを組んでいてくれていました。あちこち旅の道中、夫妻は私の父が橋の設計士であること、また父の趣味が橋梁の写真を撮ることであることを知ると、橋のそばで車を止めて写真を撮る時間をとってくれました。オーストラリアでは比較的築年数がたったものや石造りの橋が多いのです。日本には古来から木の橋が根付き、地震などの天災の度に建て替えられてきたため、あまり古くからある建造物が少ないのですが、地震が少ないオーストラリアだけにとても興味深いものが見ることができました。中でも、シドニーのシンボルともいえるシドニーハーバーブリッジはとてもきれいですばらしい橋でした。なんといってもその壮大さ、橋の下を通るクルーザーや連絡船がとても小さく見えました。そして美しさ、空の青と湾に入り込んでくる水の青さ、その境界線のように圧倒的存在感でそびえたつ橋のコントラスト。この橋がある限りシドニーの発展と平和をいつまでも守ってくれている、そんな気がしました。シドニーをはじめとして、私の行った街は全体的に海や川、自然と一体化して栄えてきたという感じを受けました。
私は今回の経験を通して日本の世界的存在感と、日本の弱さが見えてきた気がします。また日本人としてのシステムの良さ、悪さも見えてきました。それを踏まえ、大人になってもこの10日間の経験を生かし社会生活に活かして生きたいと思います。 |

Ruins of an old lighthouse付近

海より臨むハーバーブリッジ
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