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■田中 啓之さん(26回経済)
警視庁から住職へ人生の大転換は連続性があった・・・

 『慶音院』は中央線甲府駅を真北へ、なだらかな坂を上り続け、山梨大学を経て突き当たりの武田神社を西に行った山の中腹にある曹洞宗のお寺です。扇状地なので眼下に甲府盆地の街並みが一望でき、左に大きな富士山が眺められ絶景です。慶音院は約400年前に開山し、今の住職田中啓之さんは28代目になります。

◆住職への転身  

 12月にしては暖かい日に伺うとまず我が家の発展を願うお経をあげてくださり、そのオペラの音楽のようなお経にはびっくりしました。住職である田中さんは、東京の下町・谷中生まれ、昭和53年に武蔵を卒業し、警視庁へ就職、14年間に7回の転勤を経て平成4年2月退職し、仏様の道へと人生の方向を大転換したのです。平成3年10月10日、慶音院のすぐ北にある恵運院の伯父さまに弟子入りし、僧侶になる儀式である得度をし、横浜鶴見の總持寺で修行、平成5年、住職として人生の中の新たな出発を始める事になりました。(恵運院は武田信玄のおじいさんの菩提寺です)この大転換は「何故?」誰もが抱く「?」に対しての答えは至極端的で明快です。『いつでも聴きたい音楽が聴けて、読みたい本が読める』、師僧である恵運院の伯父さまからは「心豊かに過ごした方が得だぞ」と言われ、その気になったそうです。しかし、お話を伺っていると若い頃から仏像が観るのが好きだったり、宗教に興味があったり、伯父さまの影響もあったりと、ゆっくりとそちらの方向に進むべくして、進んでいかれたような気がしてなりません。
 一昨年の11月には、地元の子供たちや檀家の方々の協力を得て、大規模に「晋山式(しんさんしき)」を執り行いました。着実に僧侶の道をあがられています。

 

岡ゼミで一緒に勉強した(?)仲間です。