■ 佐々木 秀一さん(14回経営)
史都・多賀城を誇りに思い、その良さを伝えたい。
◆目標と夢を抱いて |
|
好きでしているとはいえ、時には困ることもあるという。古代史を専門に学んでいる人などから、自分の案内した説明を真っ向から否定されてしまったりすると、こちらからはムキになって反論することもできず、私ももっと勉強してみます、と言ってその場を収めるのだそうだ。また土砂降りの雨の中、予約してくれていた観光客がせっかくだからといって「雨天決行」となることもあり、ちょっと嫌だなと思う時もあるという。でも、そこは佐々木さんのこと、心を込めてガイドをしている姿が目に浮かぶ。
佐々木さんは知識が豊富で、分かり易く話し、説明ができるガイドを目指している。観光客も減り、ガイドの出番が少なくなる冬場には、ガイド同士で勉強会をしたり、歴史に関係する講座などを聞きにいったりすることも多いという。
最近では「自然塾・カワセミクラブ」という自然観察、河川汚染調査などを通して環境保全の大切さを学んでいる。佐々木さんのキャリアに磨きがかかる。
国府多賀城駅の真ん前に「東北歴史博物館」がある。2005年9月、九州国立博物館の開館を記念して、多賀城市と大宰府市は姉妹都市の調印式を行った。そして平城京遷都1,300年にあたる2010年には、奈良市と姉妹都市になるであろうとの計画が持ち上がっている。
佐々木さんは早く東北歴史博物館が、「国立東北歴史博物館」になることを夢見ている。地の利がよい「駅前博物館」として人気が出て欲しいと願っているという。多賀城の魅力を直に体験できた一日となった。 |
(取材と文:山下多恵子) |
|
|